目次
はじめに
私は、無知識から簿記3級に合格しました!
ですが、1回目は不合格で、2回目で合格しています。
1度不合格だったからこそ、より為になる、分かりやすい解説になっていると思います!!
なお、受験の経緯は、会社で配属された部署が経営にかかわる部署で、「簿記3級」の取得がマストとされていたからです。
ちなみに、2回目の結果はこんな感じでした↓

100点満点中90点でした!※合格点は70点
1回目は、WEB成績照会サービスのログイン方法が分からず、点数を把握できませんでした。が、問5の回答がボロボロでした。
それではまず先に、合格までのポイントを伝えておきます。
ズバリ「試算表」と「精算表」の理解です!
私が1度目の試験で不合格だったのも、この精算表の理解が甘かったことにありました。いわゆる問3と問5にあたる部分です。
あとでも触れますが、この問3で30点、問5で30点の配分があるため、個々を理解しなくてはいけません!
それでは、無知識から簿記3級合格までのポイントを順を追って分かりやすく解説していきます!
簿記について
そもそも簿記って何?
簿記とは、日々の経営活動を記録・計算・整理して、経営成績と財政状態を明らかにする技能です。
「帳簿呼ばれるノートに、売買などの取引を記載していきます。」
例えば、100円のリンゴを仕入れた場合
「100円のリンゴを仕入れたこと」と
「100円のお金が減ったこと」を帳簿に記録します。
全ての取引を集計し、表にまとめています。
「どのくらいの財産があるのか」(貸借対照表)
「いくら使っていくら儲けたのか」(損益計算書)
その表が、「貸借対照表」と「損益計算書」です。
これが簿記の最終目的になります。
会社経営人は、この「貸借対照表」と「損益計算書」をみて、経営判断を行います。
この表が「仕分け」の上でスーパーシートになります!
視覚的に覚えましょう!

日本商工会議所「簿記とは」:https://www.kentei.ne.jp/bookkeeping/about
また、よく「家計簿のようなもの」と言われますが、簡単にはまったくその通りだと思います!
- 家計簿
今月の給料はいくらで、家賃がいくらで、食費がいくらか、カード払いがいくらで、残りがいくらか
このように、日ごとに、項目ごとに金額を書いて、集計しますよね?
- 簿記
家計簿の会社版という認識でOKです!会社目線でお金のやり取りを日ごとに、項目ごとに金額を書いて、集計します。
日商簿記検定について
今回は簿記3級について、簿記の入門資格として、だれでも受験をすることが可能です。
試験日程と試験時間
3級に限らず、年3回の4カ月おき(2月、6月、11月)に開催されています。
過去の日程についてはこちら:https://www.kentei.ne.jp/bookkeeping/examination_date
当日の試験における回答の時間は、2時間です。
合格基準
100点満点中70点以上で合格
受験者数と合格率
3級においては、年間約30万人の受験者がいます。試験会場は学生からおじさんおばさんまで幅広い年齢層でした。
そして、合格率は50%程度。
受験者数と合格率についてはこちら:https://www.kentei.ne.jp/bookkeeping/candidate-data
受験料
税込み2,850円 別途手数料がかかる地域もあります。
申込の窓口は、お住いの近くの商工会議所なので調べてみてください!
試験日の2カ月前くらいから申込受付が始まります!
商工会議所を探す:https://links.kentei.ne.jp/examrefer
目安学習時間
簿記3級における独学の目安学習時間は、100時間程度
1日1~2時間程度、2~3カ月が一般的な目安時間とされています。
- その他補足
よく、商業高校出身者が、「日商」「全商」と言っていることがあります。
「日商簿記」は、一般人や社会人が対象の試験
「全商簿記」は、商業高校生が対象の試験
問題の構成
問題の構成は大問5部編成です。
再度、私の成績照会画面の画像ですが、問1~問5の5問編成になっています。

問1:単純な仕訳問題
1問4点の計5問で20点満点です。
取引の流れが文章で記載されており、選択肢の中から勘定科目と金額を記載する問題です。
問2:補助簿について
10点満点ですが、空白個所がいくつかあり、部分部分で加点ポイントが配点されています。
空白になっている補助簿を完成させる問題です。
問3:試算表
30点満点で、問2と同じく、部分部分で加点ポイントが配点されています。
取引を仕分けし、試算表にまとめる問題です。一つの表を作成します。
問4:伝票について
10点満点で、問2.3と同じく、部分部分で加点ポイントが配点されています。
空欄になっている伝票を完成させる問題です。
問5:精算表
30点満点で、問2.3.4と同じく、部分部分で加点ポイントが配点されています。
問3と似ていて、取引を仕分けし、試算表にまとめる問題です。一つの表を作成します。
以上の100点満点で構成されています。合格点は70点以上。
試算表や精算表では、貸借対照表(B/)やキャッシュフロー計算書(C/F)の出題可能性もあります。こちらについては別記事にて基礎部分をまとめていますので以下をご参考ください。
ポイントその①「仕分け」
「簿記の全て」と言っていいでしょう!この「仕分け」によって成り立っています!
私も、「簿記3級はほとんど仕分け」と言われました。が、そのまま受け止めてはいけません。
私はこれを受け止め、「簿記3級はほとんど問1のような単純仕分け」だととらえてしまいました。
点数的には、「仕分け」の後に試算表や精算表にまとめていくところ(問3と問5)に6割の配分があります。
これが冒頭にあげた、「試算表」と「精算表」の理解というポイントです!
もちろん基本は「仕分け」なのでまずはそこを徹底して覚えましょう!
「仕分けの基本」勘定科目を覚えよう!
そして、この「仕訳け」は「勘定科目」と「金額」によって行います。
「勘定科目」とは、貸借対照表の「資産」「負債」「資本」と損益計算書の「費用」「収益」と「その他」の分類をもう一段階細かく分けた分類です。
詳細はこちらをご覧ください:https://www.of-support.com/bokishikaku/kanjokamoku/
「仕分け」のルール
前述の「仕分け」の上でスーパーシートを思い出してください。

ルールその①:ひとつの取引を2つに分けて記入する。
例えば、
ひとつの取引:「お店で取り扱っている商品が売れたとき」
2つに分けて記入:「商品が売れた(商品が手元から減った)」と「売上が発生した(現金が手元に増えた)」
という記入をします。
ルールその②:5つのグループに分けて、増えたらスーパーシートと同じ側に、減ったらスーパーシートと逆側に記入する。
例えば、ルール①の例に沿って考えると、
「商品が売れた(商品が手元から減った)」については、
商品(資産)が減ったので、スーパーシートの資産(左側)の逆側(右側)
「売上が発生した(現金が手元に増えた)」については、
現金(資産)が増えたので、スーパーシートの資産(左側)の同じ側(左側)
という仕分けになります。

ルールその③:右側と左側の金額は必ず一致する。
基本的に、ひとつの取引を2つに分けて記入しているだけなので、必ず一致します。
ポイントその②「試算表」
ポイントその①「仕分け」を理解したら、次は「試算表」の理解が必要になります。
30点の配点部分なので、しっかりと理解しましょう!
では、「試算表」とは何か?
日々行われている、一つ一つの取引が「仕分け」
それを、月末や期末に合わせるのが「試算表」です。
簡単に言うと、「仕分け」を足していけばよいのです!
ですが、注意が必要なのは、3種類の試算表があるという点です!
まずはその3種類について整理していきます。
合計試算表
まずは「合計試算表」です。
日々の仕分けの「合計」を試算する表です。
総勘定科目ごとに、貸方と借方の合計を記入する表で、以下のようになります。
増えたとき、減ったときの額を両方記入する。

残高試算表
つぎに「残高試算表」です。
総勘定科目ごとに、貸方と借方の残額を記入する表で、以下のようになります。
「合計試算表」から残額のある片方に記入する。

合計残高試算表
「合計試算表」と「残高試算表」がセットになった試算表です。

出題パターン①:残高試算表を完成させる

画像のように、月初の残高が記載してあり、月中の取引を問題文から仕分けして記入し、月末残高を求めて、表を完成させるものです。
完成させるとこのようになります。

「月中取引」と「月末残高」を記入して完成となります。※月中取引は例
出題パターン②:合計残高試算表を完成させる

画像のように、月中の合計が記載してあり、その後の取引を問題文から仕分けして記入し、残高を求めて、表を完成させるものです。
完成させるとこのようになります。

「月中取引」と「月末残高」を記入して完成となります。※月中取引は例
ポイントその③「精算表」
先ほどは、試算でしたが、最後は精算です。
簿記の目的は、冒頭で少し触れましたが「経営成績と財政状態を明らかにする」ことです。
精算表は、このような表です。

解き方としては、上図の「決算整理の勘定科目」「修正記入」を問題文に沿って記入し、「損益計算書」「貸借対照表」に分けて記入していく。といった手順で作成します。
「損益計算書」「貸借対照表」に分けて記入していく手順につきまして、基本的には、スーパーシートにあるように「資産」「負債」「資本」が貸借対照表の科目。「費用」「収益」「利益または損失」が損益計算書の科目となります。

また、左にある勘定科目の上から貸借対照表の科目となり、「売上」より下が損益計算書の科目となるります。(決算整理の勘定科目はそれぞれの項目による)
まとめ
無知識から簿記3級に合格するためのポイントをまとめてきました。
ポイントその①「仕分け」
簿記のルールと勘定科目を覚えよう!
・ひとつの取引を2つに分けて記入する。
・5つのグループに分けて、増えたらシートに合わせて、減ったらシートと逆側に仕分ける。
・右側と左側の金額は必ず一致する。
ポイントその②「試算表」
3種類の試算表を覚えよう!
・合計試算表
・残高試算表
・合計残高試算表
ポイントその③「精算表」
・修正記入
・決算整理の勘定科目
・損益計算書
・貸借対照表
さいごに、この記事内でも何度か出てきた簿記学習サイトを紹介します。
【簿記3級独学】無料学習サイト:https://studyboki3.com/
一から分かりやすく、丁寧な解説がついているので非常にオススメです!
試験に合わせて都度更新される点もオススメ!
また完全予想模試も用意されているので試験対策にバッチリだと思います!
また、私が参考にしていた書籍も紹介します。
イラストや細かいポイント解説もあるので非常に分かりやすかったです!
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