【東証一部上場企業/経営企画部/約3年間勤務】で学んだ「売上の分解」について解説!

あしあと

はじめに

今回は、会計や経営分析など数字に関わる学びを紹介します!

私は、2021年2月末をもって新卒で入社した会社に約3年勤めて退職をしています。その約3年間は経営企画部配属で主に会社の業績を扱っていました。いわゆるお金や数字の管理です。

その中で売上」という項目に絞って「売上の分解という視点でまとめていきます。

「売上」が発生しなければ事業は成り立たないので、会社の根幹ともいえます。そのため社会人はもちろん、就職を控えている学生副業を始めようとしている人にも「売上の仕組みや成り立ち」を把握でき役立つ内容かと思います!

また過去には大まかな会計知識となる財務諸表についてもまとめていますので合わせてご覧ください。

売上について

売上とは?

売上とは、お客様に商品やサービスを提供したときにいただく代金のことです。会社に入ってくるお金、いわゆる「収益」(営業収益)の基本は売上であり、これがない限り会社は儲からないのです。売上が多いほど会社は儲かります。

決算書.comより

会社が扱っている商品やサービスを提供した対価が売上と言えます。また、その商品やサービスを提供するのにどのくらいの費用(経費)が掛かっているかその残りが利益となります。

なので、売上>経費であれば利益が残りますが、売上<経費であれば利益が残らずいわゆる赤字となります。

ほとんどの会社は営利組織であり、利益を求めて活動しています。この利益を出すには、構成されている売上を大きくしていくか、費用を下げていくかの2つしかありません。

なので売上を大きくしていくための営業ノルマがある会社は多く存在しています。

これらの「売上」「経費」「利益」は冒頭の過去記事にて紹介した「損益計算書(P/L)」で管理されています。売上(収益)>経費(費用)であれば利益、反対に売上(収益)<経費(費用)であれば損失となります。

売上を構成する要素

では「売上」「経費」「利益」の関係がなんとなく分かったところで、さらに細かく「売上」の構成要素を見ていきます。細かくしていくと以下のような樹形となります。

今回は、真ん中の「販売客数」と「販売客単価」までとして進めていきます。

※「客」という単位は提供する商品やサービスによって様々あり、ホテル業であれば販売室数と室単価という「室」という単位になったりします。

※一概には表せない部分もあり、テーマパークなどでは入園相がメインの売上かと思いますが、パーク内での食事等追加で売り上げが発生する場合もあります。

※今回は分かりやすいようにメインの売上1本として考えていきます。

例えば、以下のような先月1カ月というイメージになります。

  • 売上が1億円(100,000,000円)でした。➡売上
  • 商品を買ってくれたお客さんは12万3,456人(123,456人)でした。➡販売客数
  • なので販売客単価は約810円(100,000,000円÷123,456人)➡販売客単価

このように売上は、売れた商品やサービスの数の積み上げで成り立ちますが、よく扱われるのは、販売客数と販売客単価という概念なります。

業績や成長率を把握するために

先月比・前年同月比

現状良いのか悪いのかは、先月との比較や前年同月との比較で検討するのが一般的です。業態にもよりますが、特にシーズンに依存する業態であれば前年同月比、特にシーズンに影響される業態でなければ先月比を用いるかと思います。

今回のテーマでは、どちらでもやり方は同じなので、以降前年同月比として進めていきます。

比較について

このように業績や成長率として、現状良いのか悪いのかは比較によって判断ができます。

比較による増減のパターンとしては以下の4つが挙げられます。

具体的な数字を入れてみてみます。(※数字は適当に振っています。特にパターン②③は増加影響の方が大きいため売上増となっていますが、減少影響の方が大きい場合は売上減ともなります。)

また、以降円単位の数字がたくさん出てきますが、その読み方のコツは過去記事で紹介しています。

大きい数字の読み方を簡単に?!3ケタ区切りのカンマと4ケタ区切りの日本
はじめに「日々の買い物」「特別な支出」「大きな買い物」「会社で扱う数字」などなど、私たちの生活に「数字」は切っても切り離せない存在です!そこでいきなりですが、10,000,000円を見て、右から一十百千万と数えずにいくらか答えることはできま
パターン①販売客数UP・販売客単価UP
昨年同月実績
  • 売上:1億円(100,000,000円)
  • 販売客数:12万3,456人(123,456人)
  • 販売客単価:約810円
本年同月実績
  • 売上:1億2,000万円(120,000,000円)
  • 販売客数:12万6,789人(126,789人)
  • 販売客単価:約946円
増減
  • 売上:+2,000万円(20,000,000円)
  • 販売客数:+3,333人
  • 販売客単価:+約136円

このように、昨年と比較して集客も増え、単価も増えたことで売上が良くなったことが分かります。

パターン②販売客数UP・販売客単価DOWN
昨年同月実績
  • 売上:1億円(100,000,000円)
  • 販売客数:12万3,456人(123,456人)
  • 販売客単価:約810円
本年同月実績
  • 売上:1億1,000万円(110,000,000円)
  • 販売客数:15万6,789人(156,789人)
  • 販売客単価:約702円
増減
  • 売上:+1,000万円(20,000,000円)
  • 販売客数:+33,333人
  • 販売客単価:△約108円

※△はマイナスの意味で用いられます。

単価は下がりましたが、それ以上に集客の増加が大きく、売上は増加していることが分かります。

パターン③販売客数DOWN・販売客単価UP
昨年同月実績
  • 売上:1億円(100,000,000円)
  • 販売客数:12万3,456人(123,456人)
  • 販売客単価:約810円
本年同月実績
  • 売上:1億1,000万円(110,000,000円)
  • 販売客数:11万1,111人(111,111人)
  • 販売客単価:約990円
増減
  • 売上:+2,000万円(20,000,000円)
  • 販売客数:△1万2,345人(△12,345人)
  • 販売客単価:+約180円

※△はマイナスの意味で用いられます。

集客は下がりましたが、それ以上に単価を引き上げることができ、売上は増加していることが分かります。

パターン④販売客数DOWN・販売客単価DOWN
昨年同月実績
  • 売上:1億円(100,000,000円)
  • 販売客数:12万3,456人(123,456人)
  • 販売客単価:約810円
本年同月実績
  • 売上:8,000万円(80,000,000円)
  • 販売客数:11万1,111人(111,111人)
  • 販売客単価:約720円
増減
  • 売上:△2,000万円(△20,000,000円)
  • 販売客数:△1万2,345人(△12,345人)
  • 販売客単価:△約90円

※△はマイナスの意味で用いられます。

集客は下がりましたが、単価も下がったことから、売上は減少していることが分かります。

販売客数でいくら?販売単価でいくら?

計算方法について

今回のテーマはここからが本題です。比較をして現状のポジションが分かったところで「じゃあ、いったい売上の増減は、販売客数の増減でいくらで、販売単価でいくらなんだ?」となります。

私もはじめは「いや、分からん。」と思ったのですが、これを導き出す計算方法があります。

計算方法
販売客数の増減影響による売上の増減額

販売客数の増減 × 本年の販売客単価

考え方としては、昨年と比べて増えた人数分(減った人数分)は、今年いくらで買ってくれたのか?これが購入するお客さんが増えた(減った)ことによる影響額となります。

販売客単価の増減影響による売上の影響額

販売客単価の増減 × 昨年の販売客数

考え方としては、去年と比べて単価が増えた分(減った分)は、去年だとどれくらいの人数が買ってくれていたのか?これが客単価が増えた(減った)ことによる影響額となります。

先ほどの例に当てはめると

では、先ほどのパターン4つを見てみましょう!

販売客数と販売客単価それぞれの影響額
パターン①販売客数UP・販売客単価UP

販売客数が3,333人増えたことで、約300万円(3,154,532円)の売上増
販売客単価が136円上がったことで、約1,700万円(16,845,468円)の売上増
それぞれを足すと、3,154,532 + 16,845,468 = 20,000,000 ピッタリ一致します。

パターン②販売客数UP・販売客単価DOWN

販売客数が3,333人増えたことで、約2,340万円(23,385,760円)の売上増
販売客単価が108円下がったことで、約1,340万円(13,385,760円)の売上減
それぞれを足すと、23,385,760 + △13,385,760 = 10,000,000 ピッタリ一致します。

パターン③販売客数DOWN・販売客単価UP

販売客数が12,345人減ったことで、約1,220万円(12,221,562円)の売上減
販売客単価が180円上がったことで、約2,220万円(22,221,562円)の売上増
それぞれを足すと、△12,221,562 + 22,221,562 = 10,000,000 ピッタリ一致します。

パターン④販売客数DOWN・販売客単価DOWN

販売客数が12,345人減ったことで、約890万円(8,888,409円)の売上減
販売客単価が90円下がったことで、約1,110万円(11,111,591円)の売上減
それぞれを足すと、△8,888,409 + △11,111,591 = △20,000,000 ピッタリ一致します。

このように比較をすることで、影響額を算出することができます。

この計算表は簡易版ですがダウンロード可とします。以下よりダウンロードして使ってみてください。

まとめ

今回は私の社会人経験から、「売上」について詳しくまとめました。

売上は、会社が扱っている商品やサービスを提供した対価と言えます。また、ほとんどの会社は営利組織であり、利益を求めて活動しています。この利益を出すには、構成されている売上を大きくしていくか、費用を下げていくかの2つしかありません。

この「売上」に絞って「販売客数」と「販売客単価」への分解を説明しました。

さらに「販売客数」と「販売客単価」の2者間での業績変動を分解して具体的な数字をもとに影響額の計算についてまとめました。

計算方法
販売客数の増減影響による売上の増減額

販売客数の増減 × 本年の販売客単価

考え方としては、昨年と比べて増えた人数分(減った人数分)は、今年いくらで買ってくれたのか?これが購入するお客さんが増えた(減った)ことによる影響額となります。

販売客単価の増減影響による売上の影響額

販売客単価の増減 × 昨年の販売客数

考え方としては、去年と比べて単価が増えた分(減った分)は、去年だとどれくらいの人数が買ってくれていたのか?これが客単価が増えた(減った)ことによる影響額となります。

会社の根幹である「売上」について「仕組みや成り立ち」を知ることで、社会人はもちろん、就職を控えている学生や副業を始めようとしている人にも役立つかと思います!

コメント

タイトルとURLをコピーしました